今回は、日経新聞
『低コスト投信 こう活用「~長期運用だと差は歴然~』
という記事が掲載されました。以下に記事をまとめました。
●低コスト投信の注意点
①超低コストの投信は運用会社にとって採算が悪い
⇒純資産残高が小さいと繰上償還されるリスクがある。10億円に満たないと要注意
②マザーファンドの純資産が大きければ償還リスクは小さくなる!
⇒一般的な投信などをまとめて運用するマザーファンドと呼ばれる運用形態がある。
純資産は、運用報告書全体版に開示され、請求目論見書でわかることも多い。
個別投信自体の純資産だけで判断しないように気を付けたい。
③より割安な投信が発売されたら、乗り換えるべきか?
⇒コストの差が小さければ運用成績への影響は小さい。
利益が出ていると、課税口座であれば税負担が生じるので、コスト軽減効果と税負担を考慮して考える必要がある。
●アクティヴ型投信はどうか?
①アクティヴ型投信の場合、コストが多少割高でも運用成績そのものが良ければ補える。
②アクティヴ型は市場平均に比べて成績が大きく変動する傾向があり、
市場全体が好調な時期には指数を上回る投信が多くなりやすい。
③ただ長期ではコスト負担を補えないことも多い。
⇒17年末まででも5年保有や10年保有では指数(ベンチマーク)に負けた比率が高い。
長期で指数を上回る投信もあるが、問題は好成績の投信を事前に選ぶことが難しい。
④20年以上運用した日米の投信について、
成績が指数の動きを上回るか下回るかを示す「アクティヴリターン」に継続性があるか調べた。
⇒日米ともに前後半10年の成績に明確な相関はなく、過去成績は予想しづらい結果だった。
⑤投信選びに自信があったり、運用哲学に共感できたりする場合、アクティヴ型投信を選ぶのは大事な手法。
今回の記事の内容は、「インデックス型」にフォーカスを当てていたので、
「アクティヴ型よりインデックス型の方が良い」というイメージもついた方も多いと思います。
実際にインターネット上や書籍でもインデックス型の方が過去の実績が良かったというデータを多く見ます。
しかし、アクティヴ型がインデックス型を上回っている投信はいくつもあります。
アクティヴ型は、運用マネージャなどの手腕や考え方によって、
パフォーマンスに差が大きく分かれます。
つまり、アクティヴ型が悪いというよりは、
良いアクティヴ型を見つけること大変であると解釈した方が正しいのではないかと思います。
結局、インデックス型とアクティヴ型のどちらがに良いのかと問われると
考え的には、「インデックスとアクティヴは住み分けが違う」と捉えた方が良いでしょう。