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国民皆保険の『限界』について

国民皆保険の『限界』について

今回は6月30日の日経新聞の一面より、

『医師の半数「持続不能」~国民皆保険による医療~』

という記事をピックアップします!記事の内容を抜粋し、以下にまとめました。

 


 

◆すべての国民が公的な医療保険に加入している現在の国民皆保険について、

医師の半数が「持続できない」と考えていることが、

日本経済新聞社などが実施したアンケート調査でわかった。

高齢化や医療技術の進歩で治療費が高額になっていることに

医療現場で働く医師の多くが危機感を抱えている。

医療の効率化の必要性を挙げる医師も目立った。

 

●治療の高額化に危機感

アンケートは、全国1030人の医師から回答を得た。

回答者は、勤務医が81%、開業医が19%であった。

国民医療費は1990年度に20兆を超え、2015年度には概算で41.5兆円。

政府の推計では、2025年度には54兆円に達する見込みだ。

 

 

●医療費は毎年のように増加している。

社会保障費(医療、年金、介護)の増大により、国の財政は借金(公債)に頼らざるを得なくなっている。

こうした状況について、「現状の皆保険制度に基づく医療は今後も持続可能と思うか?」と尋ねた結果、

「そう思わない」が52%(539)であった。

 

理由として「高齢者の医療費が増大している」「医療が高額化し、薬剤が高額になる」などのコメントが目立った。

持続可能と答えた医師は、25%(261人)

しかし、「患者負担の増加が必要」「消費税があがれば」など条件付きで、

現状のままでは維持が難しいとの認識が大半を占めた。

 

 

 

●日本医師会は、「皆保険を維持するために、国は増える医療費に対応できる財源を確保すべき」とするが、

「過剰診療も大きな問題」と医療界の対応を促す声もあった。

海外では、大病院の受診にかかりつけ医の紹介状が必須など制限付きだが、

日本は自由に医療機関を受診できるフリーアクセスが認められている。

日本の通院回数は、外の約1.5~3倍多く、医療費増加の一因となっている。

高齢者や患者の負担増については、現状では見送りとなっており、フリーアクセスの見直しも進んでいない。

負担増や増税がなければ薬価だけでなく、医師の診察費も削減対象になる。

調査では、負担増のほかに医療の効率化の必要性を認める声もあった。

 


 

今回の記事から読み取れることは、

国民皆保険の将来は

①増税 ②負担を増やす ③制限をかける

のどれか、もしくは組み合わせる形でないと維持するのが難しいと言えます。

 

急に制度が変わることはなくても、近い将来に動きが見られそうですね。

今後何も準備していないと変わりゆく環境に対応できなくなることも考えられます。

それは、国民皆保険のみならず、社会制度自体が変わることや「自己責任の社会」が加速するのはずです。

そのためには、自分の身を、しっかり守ることが必要不可欠です。

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